写真一般 photo
物件写真を依頼できるカメラマンの基準と、撮影ご依頼時のポイント
投稿日:2023.07.26
こんにちは。
広島でカメラマンをやっているスギタカメラ(@coppe61318)です。
今回は、どこに頼んだらよいかわからない写真のジャンルに高確率でランクインする物件写真についてお話を進めていきます。
物件オーナー様や管理会社のスタッフさんからよくご相談をいただきます。
自分で撮影しようと思えば全然できるけど、今一つ良さを伝えきれない…、でもどこに(誰に)頼んだら良いかわからない。
物件撮影のポジションはこんな状態です。
ご依頼をする場合はどんなカメラマンが良いのか?
自分で撮影するときはどういうポイントに気を付けたら良いのか?
今回はこの2点を軸にお話をしていきます。
物件写真はカメラマンなら誰でも撮れるのか
物件写真はカメラマンだったら誰に頼んでもOK?
と疑問を抱いている方も多いと思います。
まずはこの疑問についてお答えします。
カメラマンであればある程度のクオリティの写真は撮影できますが、誰に頼んでもOKかと問われると答えは「NO」です。
なぜなら、物件撮影は特に、所持しているレンズによってかなり制限が出てしまうからです。
持つべきレンズを持っていなければ、「撮れるけど、なんか違う…」こうなりがちなんです。もったいないですよね。
物件撮影をカメラマンにご依頼をお考えの場合、以下を確認してみてください。
- 物件撮影の実績として掲載している写真が、求めている雰囲気かどうか
- (実績がない or わからなければ)広角レンズを所持しているかどうか
この2点が大きな基準となると考えます。
基準を満たせていないカメラマンは物件撮影が得意でない可能性があります。
お問合せ段階でしっかりと確認をされることをおすすめいたします。
中には「やったことがないけど経験のためにお引き受けしよう!」と思って名乗り出るカメラマンも存在します。
その意識でお引き受けすること自体は特に問題に思わないですが、その時の段階で物件撮影の実績がなければ、広角レンズが手元にあるかどうかがカギです。
必要な道具がなく実績もない。こういう状態のカメラマンへのご依頼は避けた方が良いですし、カメラマン側もお引き受けは控えた方が無難です。
物件撮影で活躍する「広角レンズ」とは?
先ほどからちらほら出ている「広角レンズ」というレンズは、物件撮影で大活躍するレンズなんです。
物件撮影はほとんど広角レンズで撮影しているかもしれません。それくらい物件と相性の良いレンズなんですね。
広角レンズとは、ズームレンズの逆の性質を持つレンズです。
ズームレンズは、遠くにあるものを近くにあるもののように見せることができます。
その代わり、写せる範囲が狭いです。写すものを拡大するからです。
広角レンズは逆です。
近くにあるものを少し遠目に写すことができます。
視野を広くでき、写せる範囲が広いです。
例えばトイレの個室など、比較的狭く作られているスペースの撮影が分かりやすいです。
通常のレンズを使うと狭い個室全体を写すことが難しく、見せたいところが見切れてしまう!ということになりやすいです。
広角レンズは写せる範囲が広いので、がっつり見切れるというトラブルが起きにくいのです。
ちなみにスマホカメラはどちらかというと広角レンズ寄りなので、関係者様ご自身で撮影をしなければならない時は、カメラではなくてスマホで撮影した方がうまく写ることが多いですよ。
広角レンズをお持ちでない物件オーナーさんにこのお話をすると、いっそ広角レンズを購入した方が良いのではないか。と思う方がちらほら出てくるのですが、広角レンズはお値段が張ります。
頻繁に使うなら良いのですが(それでもだいぶ躊躇うレベルです)、たまにしか使わないのであれば持っている人に撮影を頼むか、レンタルするか、スマホ撮影にするかの3つの選択肢から決めていただく事をおすすめします。
全体を撮るのは当たり前!アピールポイントもしっかりと
さて。ここからは撮影のポイントを少し語ります。
物件撮影で絶対に押さえておかなければならない写真は、「お部屋の全体がなるべく見渡せる写真」です。
全体が見える写真は、ネットや雑誌などで物件を検討していただく際に一番のアピール材料になるからです。
ただ、全体写真だけではアピールに欠けることもあります。
スギタカメラが物件撮影をお引き受けする際、物件のオーナーさんや施工会社の方などとお話できる機会があれば、必ず「この物件はどこがポイントですか」と確認をしています。
例えば無垢の床がポイントですと言われる場合は、床の写真を撮ります。
引っ越した日からすぐにネットが使えるのがウリですと言われる場合は、ネットがすぐに使える証拠となるような写真を撮影します。
来客がモニターで確認できてセキュリティバッチリです!というところをアピールしたい場合は、モニターを撮影します。
映えなくていいんです(笑)
物件の情報をお求めのお客様は、意外とこういう情報が欲しいものです。
アピールポイントは1つとは限りません。
それぞれのお部屋に沢山のこだわりが詰まった物件もあります。
物件に深く関わっている方が撮影のお立合いに来られるときは、必ず物件のポイントやウリ、アピールしたいのはどこかを確認をするようにしています。
余談ですが、スギタカメラが撮影する場合は第三者目線も大事にしています。
自分がパッと見た時に、「ここいいな!」と思ったところは必ず撮影します。
初めて物件を見るお客様の目線に近いので、そういう第三者目線のカットもあった方が何かと良いのでは、と考えての事です。
インスタやチラシの良い素材になるかな~と、勝手に思いめぐらせながら撮影をさせていただいております。
物件撮影に何件も関わらせていただいていると、物件一つ一つにオーナーさんや施工会社さんの思いが詰まっているのを感じます。
賃貸物件でも分譲物件でも、新築でも中古リフォームでもどんな物件でも同じです。
想いやアピールポイントが何もない物件の方が珍しいです。
カメラマンに撮影をご依頼されることがあれば、ご依頼者様にはぜひともアピールポイントやこだわりを遠慮なくお伝えいただきたいです。
カメラマンにとっても、お伝えいただいた方が撮影しやすくなるかと思われますし、想いやアピールポイントをしっかり伝えようと燃えるはずです。
意外と大事な撮影日の天気
最後に、撮影日の天気についてお話をします。
室内撮影なので雨でもくもりでも関係ないじゃんと思われがちですが、やっぱり晴れの日が適しています。
どんな天候でも撮影自体はできますが、物件って特に日当たりを気にされる方が多いじゃないですか。
であれば、そのお部屋にきれいに陽が入る時間帯に、ちゃんと太陽光が差し込んでいますよという証拠をお見せするべきかなと思うんですね。
ダイニングに光が差し込むよう計算されたお部屋で、明るい食卓をイメージできたり。
柔らかい光が差し込む和室。ふかふかお布団でぐっすり眠れますよとアピールできたり。
採光力充分の明るいダイニングキッチンで過ごす自分を想像して、新生活にわくわく思いを馳せたり。
こんな感じでストーリー性のある写真が撮れるんです。
なので、暗い雨の日よりも明るい晴れの日に撮影をされる方がおすすめです。
スケジュール的にどうしても難しい場合もあるかと思いますが、撮影日の天候のことも少しだけ気にかけていただけるとより良い写真が撮れるようになるかと思います。
まとめ
今回は、物件撮影はどういうカメラマンに頼んだら良いの?という依頼者側の疑問と、物件撮影に今後関わっていくであろう撮影者側へのポイントを一緒におまとめしてみました。
いかがだったでしょうか。
新築の家やマンションがどんどん建っている中、対照的に空き物件も増えています。
居住者が見つからず遊んでいる物件が増えないよう、ご依頼者様も撮影者様も力を合わせて物件を魅力的に見せる努力をしていきたいですね!
それでは、今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう!
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